photo by Natsuki Yasuda/studio AFTERMODE
宮城県気仙沼市で、経済的に苦しい家庭の子どもたちへの学習支援に取り組む、ひとりの大学生がいます。
彼女は、中学生のときに東日本大震災を経験。
震災後の気仙沼市を見て、ショックを受けるとともに「復興への想いを行動として表したい」という気持ちから、ハタチ基金の助成対象のひとつである、公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン(CFC)にボランティアとして参画。
そんな彼女の想いをご紹介します。
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私は中学校3年生の時に、岩手県で東日本大震災を経験しました。私が住んでいた地域は内陸部で、電気や水道が数日止まった程度で沿岸部に比べて大きな被害はありませんでした。
しかし、新聞販売店を営んでいる実家は、被災地にとって唯一の情報源である新聞を届けるため、ガソリンの確保にとても苦労していました。
混乱しながらも、私たちはなんとか生活を送ることができました。
そして電気が普及し、テレビで目にしたものは、大きな津波が一瞬にして人や家を流していく光景でした。
これが現実に起こっていることなのかと、初めは受け入れることができませんでした。
特に気仙沼は、実家から車で30分程度で行ける距離ということもあり、幼い頃からよく行っていましたが、震災後に足を運んだ時は、以前とは全く違った景色に言葉が出ませんでした。
その景色を見て、私は、「心の中で復興を願っているだけでなく、想いを行動として表したい」と思いました。
そして、大学生になって、CFCの存在を知り、「やってみたい」という気持ちが1番に湧きました。それと同時に、今まで経験した支援物資収集などのボランティアとは内容の異なる
「子どもたちの心に寄り添うボランティア」に、正直不安を抱いていました。
しかし、「みんなで支えあって子どもたちをサポートする」という体制のおかげで、抱えていた不安はだんだんとなくなりました。
私は、中学生と高校生の女の子と面談をして2年目になりますが、面談は何にも代えることのできない経験だと感じています。
私は面談で彼女たちと関わる際に、「悩みを共有できる関係性でありたい」と、いつも思っています。
最近、彼女たちは、「実は自分のこんなところに自信が持てないんです」と、悩みを相談してくれるようになりました。
私は「悩む」ということは、むしろ「成長への第一歩」であると肯定的に捉えています。
たくさん考え悩んだからこそ、それを乗り越えたときに得る自信は確固たるものになると感じるからです。
しかし、そんな時に大事になるのは、「一人で悩む」のではなく、信頼できる相手と「一緒に悩む」ということ、そして「そういった信頼できる存在が身近にいる」ということだと思います。
私自身、悩みを抱えた際に「自分の気持ちに寄り添い、親身になって話を聞いてくれる相手に相談したい」と感じますが、子どもたちも同じではないでしょうか。
私たちが真剣に子どもたちと向き合い、気持ちを理解しようとすることで「この人なら信頼できる」と感じて、相談してくれるのかなと思います。
悩みを一人で抱え込ませるのではなく、「一緒に悩んでくれる相手が身近にいる」という安心感を持ってもらえるような面談を、これからもしていきたいです。
私は、将来、小学校の先生になりたいと思っています。
面談を通して、子どもたちの成長を身近に感じることができると、やはりその思いは、より一層強くなります。
子どもたちを全員でサポートする体制は、教育現場でも必要になると思います。
CFCで出会った仲間や子どもたちから、もっとたくさんのことを吸収し、私自身もさらに一歩成長できるよう、これからの面談に取り組んでいきたいです。
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チャンス・フォー・チルドレンのブログより
https://cfc.or.jp/archives/volunteer/2017/12/18/20529/
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