放射能によって外遊びができない
福島の子どもたちのための屋内公園
ふくしまインドアパーク(認定特定非営利活動法人フローレンス)
※2015年3月末閉園

ふくしまインドアパーク1

震災後の課題

放射能の問題は、4年経過した現在も収束はせず、福島県では運動不足や避難生活のストレスが原因で肥満傾向児の割合が、6つの年齢で全国最多となっており、3年連続で高い水準になっています。未就学児をお持ちの親御さんは、「除染しても放射線量が戻っているのではないだろうか」と、外遊びに対する不安を感じていると同時に、子どもが体を動かす習慣を身に付けられない不安も感じています。運動能力を補ったり、ストレスを軽減するためにも、安心して遊べる場所が必要です。

被災地での活動

福島の子どもたちが思いっきり遊べるように、ふくしまインドアパークは2011年12月に郡山圏、2012年8月に南相馬園(2014年2月運営終了)をオープンしました。パークには、パークリーダーと呼ばれる施設スタッフが常駐し、お子さんの見守りを行いました。また、イベント開催やボランティアの受入れを行い、コミュニティを創出していく公園として運営していました。

ふくしまインドアパーク2

遊び場からコミュニティ創出の場ヘ

パークでは地元郡山の英語教室や体操教室、そしておもちゃ屋さんや本屋さんが定期的にイベントを開催してくださいました。このようなイベン卜がパークに集まるお子さんや親御さん、そしてボランティアや施設スタッフなど人と人とがつながるきっかけになり、コミュニティの創出につながりました。

ふくしまインドアパーク3

郡山市の屋内遊び場等整備事業の決定

地域住民の皆様とフローレンスの活動・思いが郡山市に伝わり、新しい屋内遊び場等整備事業が決定され、平成27年度中lこ4ヶ所の施設が設置されることになりました。この市の動きにより、「地域のお子さんに安心して遊べる場所を提供する」という震災後の私達の思いは果たされたと考え、平成27年3月31日にふくしまインドアパークは運営を終了させていただきました。

ふくしまインドアパーク4

これまでの成果

2014年度は、毎月開催の英語教室や毎週開催のダンス教室など、15種類のイベントを合計157回開催しました。「1年間で福島の子ども達を1万人笑顔にする!」を目標に活動してきました。2014年度は、約12,600人のお子さんが来場しました。2011年12月の開園から2015年3月の運営終了まで、3年3ヶ月の聞に約41, 500人のお子さんが来場しました。

今後のビジョン

東日本大震災から4年が経過し、復興のフェーズや被災者のニーズは変化してきています。被災した東北の中心地である仙台市では、復興が進む中、多くの待機児童を抱えているという問題があります。保育園不足で働けずにいる親御さんをサポートし、経済的な復興を継続的に下支えするため、フローレンスは仙台支社を開設し、現在東京23区を中心に展開している小規模保育園「おうち保育園」を開園していきます。

運営団体について

認定特定非営利活動法人フローレンス

「子育てと仕事、そして自己実現のすべてに、誰もが挑戦できるしなやかで躍動的な社会」を目指し、子育てと仕事の両立を阻む最も象徴的な「病児保育問題」の解決に取り組んでいます。非施設型・共済型という日本初の仕組みを構築し、現在首都圏を中心に展開、順次拡大を予定しています。
また、08年より収入の少ない働くひとり親世帯の子育てを支援すべく寄付会員制度を導入し、安価な病児保育サポー卜を開始しています。

認定特定非営利活動法人フローレンス

住所
〒102-0072
東京都千代田区飯田橋3-3-7
秋穂セントラルビル2F
電話番号
03-5275-1161(9:00〜18:00)
Webサイト
http://www.florence.or.jp/