東日本大震災発生時に0歳だった赤ちゃんが、無事にハタチを迎えるその日まで。
そんなコンセプトで、私たちは震災直後にハタチ基金を立ち上げ活動を続けてきました。
あれから10年、被災地支援のフェーズは年々変わってきています。
“悲しみ”や“復興”の後は、どのような被災地支援を行っていけばいいのか。
ハタチ基金の残りの活動期間10年では、どんな形で東北の子どもたちを支えていくのか。
ハタチ基金を立ち上げ、今も変わらず東北の人たちと密接に繋がりながら活動を続ける4人の理事に伺いました。
皆さんは、10年前、震災直後に被災地に入り、その後すぐにハタチ基金を立ち上げました。
被災地に初めて行ったときは どんな気持ちでしたか?
一人ひとりそれぞれが無力感を感じて、その後皆さんが結集して「馬鹿力」を出して始めた。
それが今のハタチ基金に繋がったんですね。
10年の間、それぞれの団体がアイデアを持ち寄り東北の子どもたちにできることを行ってきました。
ハタチ基金だからこそできたことってありますか?
なるほど。行政ができないことを行えるという柔軟さが災害時は特に必要だったということですね。
20年間継続的に行うという点も、ハタチ基金の特徴ですね。
復興のフェーズに合わせるというお話が出ましたが、
これからの10年はどんな形で支援を行いたいと考えていますか?
国も、東北の地域に投じる復興財源をこれから減らしていくと聞いています。
自力でやっていかなくてはならないことになりますね。
2031年に我々ハタチ基金がいなくなって、
震災当初子どもたちだった若者たちがリーダーとなって新しい未来をこの地域に作っていく。
そんな形を目指して、今後10年の活動に邁進していきたいと思います。
「震災というつらく悲しい試練を乗り越えた子は、誰よりも強く優しくなれるはず」という想いから、未来の復興を担うリーダーの輩出を目指しています。「町の復興のために、私たちも今できることをしたい!」など被災後に希望の芽生えた子どもたちを、キャリア学習プロジェクト型学習なども通じて支援します。
CFCが提案するスタディークーポンは、新たに東京都渋谷区や沖縄県那覇市などで導入がなされ、教育格差縮小の有効な方策として注目されています。東北の子ども支援で得られた知見を、東北全体、そして日本全体に広げていきたいと考えています。
コラボ・スクールは基礎学習定着のための学習機会にとどまらず、「町の復興のために、私たちも今できることをしたい!」と被災後に希望が芽生えた子どもたちの意欲と創造性を育む学びのプラグラムに取り組み、地域を盛り上げています。
福島県立ふたば未来学園高等学校に併設されているコラボ・スクール「双葉みらい」は、学校に隣接された専用施設で、放課後の自習スペースと生徒の意欲に合わせた様々な学びのサポートを行っています。
「おうち保育園かしわぎ」は仙台エリア初の試みとなる、保育園内での子ども食堂のオープン。保育所との連携により親子に自然なかたちで伴走できるサポートシステムとして、また親子と地域住民をつなぐ多様な交流機会の場作りとして、機能していくことを目指しています。